米織Q&A

米沢織物Q&A

Q1:米沢織のルーツは?
Q2:先染(さきぞめ)、後染(あとぞめ)ってなに?
Q3:そもそも織物ってなんですか?
Q4:米沢織ではどんなものをつくっているんですか?
Q5:米沢織で日本一、世界一ってなんですか?
Q6:地の模様や柄はどうしてつくるのですか?
Q7:草木染(くさきぞめ)とはどんな染色法なんですか?
Q8:糸に撚(よ)りをかけるのはなぜ?
Q9:ジャガード織とドビー織とは何でしょう?


 

 米沢藩九代藩主上杉鷹山公が、当時経済的に苦しい状況にあった藩財政を建て直すために産業振興に力をそそがれ、そのひとつとして武士の婦女子に織物を習得させたのがルーツ。先進地だった新潟県の小千谷から技術者をまねき、縮み役場(ちぢみやくば)を寺町蔵屋敷内に設けて指導にあたらせました。その後、養蚕の発展とともに絹織物へと転換して、いまにいたっています。


 

 

 染色の方法です。糸から始まって織物が完成するまでの工程中、〔織り〕の前に染色するか後に染色するかの違いでそう呼ばれます。織る前の糸の段階で染めるのを「先染」、織った後の生地になってから染めるのを「後染」といいます。製品の色や柄、素材などによってどちらにするかが決められます。


 

 タテ糸とヨコ糸を特定の順序で直角に組み合わせて構成した布のことです。平織(ひらおり)、綾織(あやおり)、繻子織(しゅすおり)の三原組織が基本。反物、テキスタイル、ファブリックなどとも呼ばれます。


 

 洋装部門では、女性向けのスーツやワンピース、コート、おしゃれなフォーマルドレスの高級生地を作っています。個性的なデザイナーズブランドや有名ブランドで使用されており、あなたがいま着ている洋服の生地も米沢織かもしれません。また、アメリカや中近東、東南アジア向けの輸出織物も生産しています。和装部門では、婦人ものの着物(紬、訪問着、つけ下げなど。現在、振袖を開発中)や帯、雨コート、男もの着物のハカマ、帯、長襦袢など。用品ではマフラー、スカーフ、ネクタイ。その他、小物類をつくっています。


 

 米沢織は高品質な織物で知られています。とくに、合繊の開発の進展にともない、いち早く婦人服地の分野で技術開発をしてきたので、織の分野ではイタリアのコモに匹敵する世界一の技術力を誇っています。また、ハカマ(袴)は日本全国で95%以上のシェアを持っており、これはいうまでもなく日本一です。


 

 生地の柄は始めから糸を織り込んでつくる場合と、織りあがったあとに染めてつくる場合とに大別されます。さらに糸を織り込む場合も、タテ糸の上にヨコ糸がのる部分で模様をだす方法と、ヨコ糸の上にタテ糸がのる部分でだす方法と2通りあります。 あらかじめ描いた下絵(意匠図)のなかで、色ごとにタテ糸でだすか、ヨコ糸でだすかを決めます。ですから一枚の生地の柄でもタテ糸で表現されている部分とヨコ糸で表現されている部分があるわけです。


 

 その名のとおり植物染料を使って糸または布地を染めること。日本では縄文時代から何らかの染色が行われており、今日の染色のルーツになっています。化学合成の染料がない時代は天然の材料で染めるほかなかったわけで、植物のほか土や泥、貝などいろいろと工夫して染められていたようです。飛鳥時代に入ると、中国や朝鮮からの帰化人によって、大陸の染色技術が入ってきて、飛躍的に発達し、奈良時代にはその技術が完成されたようです。 「草木染」という名称は、合成染料と区別するために昭和5年の第一回手織紬復興展覧会のときに命名されました。

●染め方=樹皮や幹材、根、花、実、葉をなるべく細かくして水に入れ、火にかけ沸騰させてから熱煎(ねっせん=熱い状態煎じること)して、煎汁をとり染液にします。つぎに染液を熱し、糸または布を浸して煮染(しゃせん=煮て染める)します。煮染した糸または布は、染液が冷えるまで置いてから媒染する。媒染とはアルミとかスズとかクロムとかの触媒を使って色を出すことで、同じ材料からつくった染液でもこの触媒で色が違って現れるのです。金属や酸が触媒として使用されます。その触媒を加えた媒染液に染めた糸または布を浸したあと、水洗いする。洗いおわったら再び染液に媒染した糸または布を浸して煮染します。染液が冷えるまで浸して置いたあと、水洗いし陽に干して乾かす。以上の工程を何回も繰り返して染め重ね、濃い色にしていきます。基本的な染め方は以上ですが、植物によって、また季節によって染め方は違ってきます。ただし、紅花、藍草、紫草の染色は特殊な方法で行われます。


 

 まずひとつは糸の強度を増して織りやすくするためです。ふたつめは布地の表面に細かな皺(しぼ=強撚糸で織った織物の表面に出る細かなしわ)など独自の手触りを与えるためです。


 

 織り機の柄を出す装置の名前。あるいは織り方、あるいはその方法で織った織物を指します。ジャガード織、ドビー織ともにコンピュータ制御で自動的に設計どおりに織りあげますが、 少し性格が違います。ジャガード織は、タテ糸を一本一本べつべつにコントロールできるので、複雑で細かな柄でも表現することができます。一方ドビー織は一定の本数のタテ糸を一緒に動かすため、ジャガード織ほど細かな表現には適しませんが、そのかわり緻密(ちみつ)組織を織ることができ、なめらかで美しい生地ができあがります。